女性エンジニアインタビュー
Interview with a female engineer
N.N.
ウエスタンデジタル
北上事業所勤務
2019年、岩手県北上市にウェーハ生産の第二拠点となる北上工場(※1)が稼働し、最先端の技術とコストスケールでフラッシュメモリーを生産し、世界中のお客様に提供しているウエスタンデジタル。北上工場でエンジニアとして活躍するN.N.さんが、半導体との出会いや仕事のやりがい、楽しさなどについて語ってくれました。
「興味」があるから頑張れる。
北上赴任に際して
北上に事業所を立ち上げると初めて耳にしたときは、実はあまり関心を持っていませんでした。私ではない、誰かがやるのだろうと。でも少しずついろいろなことが具体的になっていく過程を知るうちに、なぜか興味を持つようになりました。何もないところから工場ができる、それに携わることができる。まだ何もしていないうちから、立ち上げたときの達成感を想像して、興奮していたことを思い出します。その為、北上メンバーに選ばれたときは、生活拠点が変わることもあり、家族に対する心配はありましたが、仕事への不安は全く感じていませんでした。
また、北上メンバーの女性エンジニアは私ひとりだった為、周囲のみなさんが特別気にかけてくださり、北上で何か特別なサポートは必要ないかと聞かれました。私自身は大したことだとは思っていませんでしたので、「女子トイレと女子更衣室があれば十分です!」と答えたのを記憶しています(笑)。
北上で働いてみて
北上赴任当時、私が所属するチームは7人ほど、オープニングチーム全体でも数十人規模でした。四日市事業所は規模も大きく、人数も多い。私はその中のひとりでした。しかし、北上では限られた人数で事業所を立ち上げなければいけない。自分がやらなければ誰がやるの?それが少人数の強みでしょうか。工場をゼロから立ち上げる、1つの目的に向かって少人数が取り組むことで、日ごとに結束力が強くなっていくのを感じました。
ウエスタンデジタルでエンジニアとして振り返って
ウエスタンデジタルに入社して10年になりました(※2)。2011年3月1日に入社、その10日後に東日本大震災がありました。いまでもよく覚えています。
私、実は理工学専攻でもなければ、元々関連した知識ももっていませんでした。卒業後、英語に興味をもち米国留学をした際に「半導体」を知り、帰国後に半導体製造装置メーカーに勤めて、その後ウエスタンデジタルに入社しました。
勢いで半導体業界に飛び込んできましたが、いざ最先端技術を前にすると、私がこの会社にいていいのか、本当にこの仕事をしていていいのかと不安に思うことがありました。しかし、わからないことをわからないとはっきり言える勇気と興味があれば、あとは努力次第で何とかなる環境です。私は自分がこれまでに築き上げてきた人脈と、コミュニケーション能力を発揮することを大切にしています。
こうした経緯もあり、働くうえで女性であることや男性と違うことを意識するというよりも、チーム全体で同じ目標をもち、課題や達成の喜びを分かち合うことに、やりがいを感じています。また、互いに協力すること、そして同世代の同僚たちと楽しく話したりすることが私を支えてくれています。
今は世界中が「女性」を意識するようになっていますので、女性をサポートし、活躍できるようリーダーは苦労しているのではないかと想像していますが、女性に影響することを決めるときに女性の意見を聞くのは大事だと思います。
女性のエンジニアが年々増えているということで、会社の将来がとても楽しみです。これからも女性には性別を心配することなく参画していただきたいです。「半導体」の知見がなくても、ウエスタンデジタルには学びの場が充実しているので、自分が興味のあることを見つけ出し、ねばり強く追求すれば性別問わずに活躍できるのではないかと思います。
※1… 北上工場は、ウエスタンデジタルコーポレーションとキオクシアコーポレーションが共同で運営しています。
※2… 2021年3月、取材当時。