2022年05月27日
「今すぐ行動を」: 気候変動対策の決意

気候変動の影響は、世界各地で顕著になりつつあります。国連の最新レポートは、状況の深刻さを大きく取り上げ、今後地球温暖化によってもたらされる困難な状況を詳細に説明しています。世界の人々、そして将来世代のために、地球を守る行動をすぐに始めなければならないことは、データから明らかです。
ウエスタンデジタルは、気候変動への対応が急務であると認識し、温室効果ガスの削減目標を設定して、取り組みを始めました。この目標は、CDP、国連グローバルコンパクト、世界資源研究所、世界自然保護基金などの非営利団体で構成された、企業の温室効果ガス削減目標の設定と検証をサポートする連合体、Science Based Targetsイニシアティブ(SBTi)によって承認されました。
ウエスタンデジタルでコーポレートサステナビリティ担当シニアディレクターを務めるJosh Parkerは述べています。「ウエスタンデジタルは、持続可能な経営を確約しました。それが個人としても、企業としても正しいことであると信じるからです」。
ウエスタンデジタルの削減目標の対象には、業務排出量と間接排出量が含まれます。業務排出量は、燃料と電気を直接消費することで発生する排出量であり、間接排出量は、具体的にはお客様が当社の製品を使用するときに消費されるエネルギーが中心となります。
当社は、2030年までに、2020年の基準レベル比で、業務排出量を42%削減、製品の使用による排出原単位を50%削減することを目標に掲げました。
「当社の目標は、世界の気温上昇を産業革命以前と比べ1.5℃に抑える積極的な目標に準拠しています」とParkerは述べています。1.5℃とは、気候変動の重大な影響を回避するための気温上昇の上限であり、2015年のパリ協定で採択されました。
CDPでScience Based Targets管理責任者を務めるAlberto Carrillo Pineda氏は、プレスリリースで、当社が重要な一歩を踏み出したことを称賛しています。
「ウエスタンデジタルがパリ協定の最も意欲的な目標、『気温上昇抑制1.5℃』に沿ったScience Based Targetsを設定したことを、とても喜ばしく思います。気候学に基づく意欲的なScience Based Targetsを設定することにより、ウエスタンデジタルは気候変動の最悪の影響を回避するための行動を起こしたことになります」。

着実な前進

現在、ウエスタンデジタルは、世界各地にあるオフィスと製造施設のエネルギー使用の改善に取り組んでおり、そのためにさまざまなアプローチを実行しています。
「排出量削減の1つの方法として、業務でのエネルギー効率の向上に取り組んでいます」とParkerは述べています。彼によれば、この方法は、使用していない機械や照明をオフにするといった単純なものもあれば、製造工程全体の合理化といった複雑なものもあります。
「電気の使用方法の改善と施設の工程の最適化ができるエリアを確認するために、グローバルオペレーション部門とコーポレートリアルエステート部門が尽力してくれています」と彼は述べています。
当社は、再生可能エネルギーの利用増にも投資しています。「拠点で太陽光発電を行ったり、電力を直接調達するなどして再生可能エネルギーを採用し、従来のエネルギーへの依存を減らすことは、目標に達成するうえで重要です」とParkerは述べています。
業務用の電力を賄うために、一部の拠点ではすでに再生可能エネルギーを使用しています。「今年の時点で、北カリフォルニアの本部と製造拠点などでは、再生可能エネルギーのみで業務を運営しています」とParkerは述べています。
「中国深センの工場では、電力の100%を風力で賄っています。世界各地の拠点で利用できる方法を引き続き評価していきます」。

もう1つの視点

ウエスタンデジタルでは、業務排出量の削減に加え、目標達成のためにもう1つ注目している領域があります。それは製品です。
「製品の効率を高めれば、間接的な排出量を削減できます」とParkerは述べています。特定の製品に関する排出量を追跡する手段として、ライフサイクル評価があります。
「製品の影響を社内で測定するために、品質部門がライフサイクル評価を策定中です。この評価によって、ライフサイクル、つまり製造から使用までの各フェーズで、製品の影響を把握できます」。
「このデータがあれば、設計、研究、開発でイノベーションの絶好の機会を見極め、各製品のエネルギー効率の向上とストレージ容量の拡大を両立させることができます。同時に、的を絞った堅実な方法で、それらの影響を軽減することも可能です」。

積極的な役割

Parkerによれば、気候変動との闘いに積極的な役割を果たす企業に多くのグループが関心を寄せています。
「持続可能なビジネス手法を確約する機運が高まっています。投資家、お客様、従業員は、当社が信頼できる持続可能な企業であるかどうかを注視しています。これには、気候変動戦略も含まれます」。
お客様は当社のサステナビリティの取り組みに強い関心を寄せているとParkerは述べています。「お客様は、ビジネスパートナーに対して、サステナビリティに関する期待を高めています」。
「なぜ関心があるかと言えば、当社の製品を購入することで、お客様は排出量を引き継ぐことになるためです。当社の排出量が減れば、お客様の排出量も減ります。こうしたScience Based Targetsを確約することで、当社は現実的な前進に向けた集団的な取り組みに参加することになるのです」。

目の前にある状況

気候変動は現在の最も差し迫った問題の1つです。目の前に横たわる状況を変えるには、今すぐ覚悟し、決意する必要があります。「気候変動の壊滅的な影響を回避するための時間は限られています。そのため、今すぐ行動する必要があります」とParkerは述べています。

著者:Nikki Tran
※Western Digital BLOG 記事(SEPTEMBER 9, 2021)を翻訳して掲載しています。原文はこちら

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